離乳食 卵のすすめかたについて|医療法人輝星会いわはしクリニック|野江内代駅より徒歩3分の耳鼻咽喉科・小児科

〒534-0013大阪府大阪市都島区
内代町2丁目7-3 オカダ本館ビル1F

ヘッダー画像

医療コラム

離乳食 卵のすすめかたについて|医療法人輝星会いわはしクリニック|野江内代駅より徒歩3分の耳鼻咽喉科・小児科

離乳食の卵のすすめ方についてお伝えします🍳

 

開始する時期

厚生労働省が公表している「授乳・離乳の支援ガイド」が2019年に改訂され、離乳食の卵の開始時期が“離乳食中期(生後78ヵ月)”から “離乳食初期(生後56ヵ月)”になりました。ガイドには離乳食初期(生後56ヵ月)に“つぶしがゆから始め(中略)慣れてきたらつぶした豆腐・白身魚・卵黄等を試してみる”と記載されています。慣れてきた頃なので、おおむね生後6か月頃が目安となります。

また開始する時期については、食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせても、食物アレルギーの予防効果があるという科学的根拠はないと明記されています。卵の摂取を遅らせるとかえってアレルギーのリスクが高まるという研究結果もでていますので、お子さまの様子をみながら進めていきましょう。

お手元の育児書が2019年以前に発行されている場合は、内容が異なる可能性がありますので注意してください。

最初に食べるとき

「授乳・離乳の支援ガイド」には“卵は卵黄から全卵へと進めていく”と記載されています。卵黄と比べ、卵白のほうがアレルゲン(オボアルブミン)が多く含まれるため、卵黄から開始します。

食べる量

初日はごく少量(目安:耳かき1杯程度)からスタートします。お子さまの様子を見ながらゆっくり少しずつ量を増やしていき、離乳食中期(生後78か月)には卵黄1個程度もしくは卵黄で問題なければ卵白も開始して全卵(卵黄+卵白)1/3程度、離乳食後期(生後911か月)で全卵1/2程度、1歳頃で全卵1/22/3程度を目安に摂取していきます。

調理の仕方

20分程かけて固ゆでし、調理後はできるだけ温かいうちに黄身と白身を分けましょう。卵を固ゆでした後、そのまま置いておくと卵白に含まれるアレルゲン(オボアルブミン)が黄身側へ移行する可能性があるという研究結果が報告されています。

食べさせる時間

近隣の医療機関(小児科)が開いている時間にしましょう。湿疹、かゆみ、まぶたが腫れるなどの何か気になる症状が出た際にすぐに医師に相談できるようにしておくと安心です。

1歳を過ぎてもまだ食べさせたことがない場合

生後6か月から開始する場合と同じように、固ゆでした卵を卵黄と白身に分けごく少量から開始しましょう。

アレルギーの血液検査について

当院でも実施している血液で調べるアレルギー検査ですが、実は食物アレルギーを血液検査だけで正しく診断することはできません。検査で陽性になったとしても、実際はその食品を食べられる子どもが多いのも事実です。食物アレルギーの診断は、実際に起きた症状と専門的な検査結果を組み合わせて医師が総合的に行いますので、気になる症状がある際は医師にご相談ください。

参考資料:保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)

妊娠中・授乳中の母親の食事について

子どものアレルギー予防のために特定の食品を極端に避けたり、過剰に摂取したりする必要はありません。バランスのよい食事が重要です。

 

参考資料:授乳・離乳の支援ガイド(2019年改訂版)

PageTop