睡眠時無呼吸症候群(簡易検査、CPAP)
Medical
睡眠時無呼吸症候群(簡易検査、CPAP)
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→当てはまる方は要注意です
※メタボリックシンドロームとは、次の2つを両方満たしている状態のこと
①ウエストが男性85㎝・女性90㎝以上
②血圧・血糖・脂質の3つのうち、2つ以上が基準値から外れる
眠っている間に呼吸が止まる状態が、何度も繰り返される疾患です。10秒以上、気道の空気の流れが止まった状態を無呼吸といいます。無呼吸がひと晩に30回以上、もしくは1時間あたり5回以上あれば、睡眠時無呼吸です。
日本にも940万人程患者がいると考えられていますが、自分では気付くことが難しいため、検査・治療を受けていない人がたくさんいると言われています。
男性の罹患率が高く、比率は男性2~3:女性1です。
この病気を治療せずそのままにしていると、様々なリスクが高くなることがわかっています。最悪の場合、命に関わることもあります。
糖尿病1.5倍
高血圧2倍
心疾患3倍
脳血管障害4倍
交通事故2.5倍
特に交通事故については、睡眠時無呼吸症候群が重症になればなるほど、事故率が高くなることが報告されています
睡眠時無呼吸症候群は、原因によって2種類に分けられています。
気道が狭くなったことで空気がスムーズに通れなくなり、呼吸が止まってしまいます。睡眠時無呼吸症候群の9割程度がこれに該当します。
脳から呼吸指令が出ないなどによる呼吸中枢の異常によって、呼吸が止まってしまいます。
簡易検査は、自宅で受けることができます。費用は3割負担の方で3000円程度です。
自宅で機器を付けてひと晩(もしくはふた晩)寝る方法です。
◆検査の流れ
①当院を受診します
②検査の申し込みをします
③検査担当者から電話がきますので対応してください
④1週間後くらいに自宅に機器が届きます
⑤装着してひと晩(場合によってはふた晩)寝てください
⑥機器を返却します
⑦返却後2週間後くらいに受診して結果を聞いてください
簡易検査で診断がつかなかった場合や、もう少し詳しい検査が必要である場合は、精密検査(睡眠時ポリグラフィー検査(PSG))を行います。
この検査では呼吸状態の他に、脳波、血液中の酸素の量、胸部・腹部の動きなどを調べます。費用は、入院費(1泊)+診察代+検査代で、3-5万円程度です。この場合は病院や専門のクリニックを紹介いたします。
◆検査の流れ
①当院から紹介した病院を受診し、検査日を決めてください
②検査当日、夕方ごろに入院します
③ひと晩機械を装着して検査を受けます
④朝には退院します
⑤後日受診して結果を聞いてください
※実際のスケジュールは医療機関ごとに異なるため、詳細は受診時にご確認ください。
最も効果的とされている治療は経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)です。日本では、64万人以上の人がこの治療を行っています。
睡眠時にマスクを装着し、鼻や口に空気を送り込むことで、気道が塞がらないようにする治療法です。この治療を行うことで、心疾患や脳血管障害、交通事故などのリスクが減少することがわかっています。
◆費用
診察代+CPAP装置レンタル代→3割負担の方では約5000円(1か月分)
※健康保険でCPAP療法を行うには、必ず定期的な受診(月1回)が必要となります。どうしても受診できない月がある場合は、翌月受診した際に2か月分まとめてお支払いください。
※定期的な受診がなく、医師が治療の継続が困難と判断した場合は、装置を返却いただくことがあります。
重症度によってはマウスピースを使用した治療を行う場合があります。この場合は提携の歯科を紹介いたしますのでご相談ください。
・喉や首周りの脂肪が増えると睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなります。太りすぎないようにしましょう。
・お酒を飲みすぎると筋肉が緩み、いびきをかきやすくなります。お酒はほどほどにしましょう。
・アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などの鼻症状がある場合は、鼻呼吸がしにくいため口呼吸になりやすい状態になります。口呼吸は気導が狭くなりやすいため、鼻症状を落ち着かせる治療をしましょう。